28年度の研究テーマ

職員による研究調査

新素材・表面加工・計測評価分野

構造最適化と付加製造による機械部品設計・製作プロセスの構築(新規)
無人飛行機用部品を構造最適化技術により形状設計し、データ修正後に付加製造(3Dプリンタ)で製作する試みを通じ、構造最適化及び付加製造による機械部品設計・製作プロセスを構築します。
(基盤技術課 機械設計・加工担当)
CNC三次元測定機の計測方法による精度検証について(新規)
CNC三次元測定機は様々な寸法や幾何形状を高精度に計測することができる装置ですが、測定者や測定条件によって計測値に差が生じる可能性があります。様々な測定の条件による違いが結果に及ぼす影響を検証し、計測の信頼性を向上させます。
(応用技術課 機械設計・加工担当)
液中パルスプラズマ法による高機能金属ナノ粒子の開発(Ⅱ)
液中プラズマ法にバブル(気泡)を利用してナノ粒子を作製すると、従来よりも機能性(導電性、吸着性、光学特性等)が向上した金属ナノ粒子を製造できる事がわかりました。本研究では、バブルの径をmmからマイクロ、更に数百ナノのサイズまで小さくする事により、より高機能な特性を持った金属ナノ粒子を作製し、タッチパネル用の導電膜等の実産業品への活用が可能な高機能金属ナノ粒子の開発を目指します。
(基盤技術課 材料・機能評価担当)
グラフェン成膜手法の確立  
1原子シート状物質であるグラフェンはカーボンナノチューブ等と並び、新材料として期待されています。今後の利用促進のためには、その成膜技術の確立が特に重要であり、本研究では、比較的安価な化学気相成長法(CVD法)によるグラフェン作製を目指します。
(応用技術課 表面・微細加工担当)

電子・電気分野

電波暗室における設置物等試験環境が与える影響の評価(新規)
電波暗室内の設置物(他の測定項目で使用するテーブル、吸収体等)により、試験結果がどのように変化するか、どのような影響を与えるかについて、擬似ノイズ源を用いて、電波吸収体、反射体等の設置方法による試験比較を行い、検証します。
(応用技術課 電気・電子担当)

食品・バイオ分野

食品中の塩分等から水分活性を推定する方法の開発(新規)
食品中の塩分や糖分を増やすと水分活性は低くなり保存性は高まりますが、味の変化や塩分等の過剰摂取につながります。塩分濃度計や糖度計を用いて、水分活性値を推定する方法を開発します。
(応用技術課 食品・バイオ担当)
乳酸菌高抗酸化活性株の選抜(新規) 
乳酸菌の菌体破砕液の抗酸化活性を酸素ラジカル吸収能(ORAC)の測定及び正常ヒト皮膚繊維芽細胞(NHDF細胞)を用いた分析によりスクリーニングし、高抗酸化活性株を選抜します。
(応用技術課 食品・バイオ担当)

情報・デザイン分野

京都の特性や強みを活かした産業のあり方に関する研究(Ⅰ)(新規)

 ~京都の「強み」についての仮説の検証~     

ものづくり産業において国内外のコンペティターがしのぎを削る中で、京都でしかできない、あるいは京都だからこそできる独自の強みを活かした今後の産業のあり方について研究します。
(応用技術課 デザイン担当)
8K4K映像制作技術と仕様について(新規)
放送が開始され、一般向け対応機器(テレビ・カメラ)等も販売が始まった4K映像について、中小規模の事業者が活用する際の技術課題とともに、新たな高精細映像である8K関連の規格との互換性や仕様等の技術調査します。
(応用技術課 デザイン担当)

企業等との共同研究

電子・電気分野

液晶を用いた光波制御デバイスの開発(Ⅱ)
液晶を用いた光波制御デバイスは、超短パルス光の位相制御への適用を行ってきましたが、今回は光の収束・偏向・分割等の光波制御への検討を行い、撮像・表示等の光学素子に適したデバイスの開発を行います。
(応用技術課 電気・電子担当、 共同研究者等:企業4社 ほか)

企業等からの受託研究

 中小企業等の技術課題の解決や新技術又は新製品の開発等につなげるため、中小企業等の依頼に応じて、研究、試験分析等を受託します。

 

委託研究

 業界独自での研究開発等が困難である課題で、かつ、当センターにおいても独自に研究開発することが困難であるテーマについて、外部機関に研究の委託を行います。