令和5年度研究課題

職員による研究調査

3DAデータ活用による検査業務効率化の検証

 3次元CAD の普及により、図面に代わって3Dデータで指示される方向に進んでいる。その際、材質、寸法公差、幾何公差、表面処理など製品特性と、名称・品番など管理情報が付加された「3DAモデル」が国際的に規格化され、日本では、JEITA のガイドラインが発行されている。
 このガイドラインのうち部品検査手法について、JEITA、京都試作ネットと連携して実証し、その課題及び業務効率化の効果を検証する。
(基盤技術課 設計計測係)

印刷技術を用いた機能性電磁材料の開発

 5G や次世代6G 通信等で使用されるミリ波領域やテラヘルツ領域の周波数利用のためには、付随技術として、これらの電磁波を透過あるいは反射する等の機能性材料開発が必要である。そこで簡便な印刷技術を活用し、印刷積層でカスタマイズ可能な新規機能性電磁材料開発を進め、その実用性について検討する。
(応用技術課 電気通信係)

ミリ波-テラヘルツ波帯の特性評価の系統的調査

 本研究では、当センター所有のベクトルネットワークアナライザでのミリ波帯電磁波特性とテラヘルツ非破壊検査装置におけるテラヘルツ帯電磁波特性の結果を比較検証することにより、両者測定の互換性・補完性について検証する。
(応用技術課 電気通信係)

産業用X線CT撮像における金属アーチファクトの除去

 X線CT撮像において金属材料の撮像を行うと、X線の波長による吸収率の違いに起因するスペクトルの変化(ビームハードニング)により、CT 再構成が正しく行われずアーチファクト(実物と異なる画像)が生じる。
 当センターに設置しているマイクロフォーカスX線CTシステムについて、アーチファクトを除去し金属および金属を含む部品の撮像を正確に行える環境の構築を目指す。
(応用技術課 電気通信係)

放射性電磁界イミュニティ試験における電界レベル高強度化の検討

 放射性電磁界イミュニティ試験は電波暗室内で規格に定められた試験周波数及び試験レベルの電磁波をアンテナから照射することによる、耐ノイズ試験であるが、当センターの設備では3V/m(<3GHz)まで電界強度が制限される。そこで、試験品とアンテナの距離に依存し、電界面がどのように変化するか検証することで、高電界強度試験の可否について検討する。
(応用技術課 電気通信係)

有機溶媒含有廃液中のイリジウムの回収

 イリジウムは白金族に属する貴金属元素で、様々な工業分野で用いられている。イリジウムは希少で高価であることから使用過程においてイリジウムが混入した廃液は回収して再度製品へとリサイクルすることが求められている。本研究では有機溶媒廃液中のイリジウムの回収プロセスについて検討を行う。
(中丹技術支援室)

 

企業等からの受託研究

 中小企業等の技術課題の解決や新技術又は新製品の開発等につなげるため、中小企業等の依頼に応じて、研究、試験分析等を受託します。

 

委託研究

 先進的な技術や当センターにて対応困難であるが重要なテーマについて、大学・研究機関等に研究の委託を行います。