平成30年度の研究

職員による研究調査

凝集・合金化処理を利用した抗菌性複合化銀粒子の検討

 昨年度、液中プラズマ法やバブルを利用して作製した金属ナノ粒子(Ag、Au、Cu、Pt、Al等)の抗菌効果について検討を行った。銀ナノ粒子で抗菌性が確認され、粒子サイズによりその効果も変化し、粒子サイズが小さ過ぎても、また、大き過ぎても抗菌効果が低下してしまい、抗菌性を発現する適当な粒子サイズが存在する可能性があることが分かった。本研究では、銀ナノ粒子の形状やサイズを凝集や合金化等により変化させ、粒子状態が複合化した時の抗菌効果を検討する。
(基盤技術課 材料・機能評価担当)

食品残渣からのリンの回収及びセルロースマテリアルの活用に関する検証

 豆腐を製造する際に生じる残渣(おから)から、抽出により将来的に資源枯渇が懸念されているリンを、残った固形物からセルロースをそれぞれ回収し、セルロースナノファイバー(CNF)の作製等、セルロースの利活用方法について検証を行う。
 (基盤技術課 化学・環境担当)

蛍光X線分析における鋳鉄中Siの定量性についての検討  

  鋳鉄の品質管理のために行う成分分析の手法の一つに蛍光X線分析があるが、サンプルの状態(表面加工状態、金属組織など)によって定量値が変動する。そこで、表面加工状態や金属組織が定量値に及ぼす影響を考察し、適切な前処理条件、分析条件について検討を行う。
 (基盤技術課 材料・機能評価担当)

ウェットサンプル表面分析手法の開発 

 ウェット状態サンプルの表面分析手法は限定されているので、本研究では新規の分析手法の開発を目指す。
(応用技術課 表面・微細加工担当)

電源線伝導電磁ノイズの誤差要因検証

 電気機器が商用電源線へ出す電磁ノイズを雑音端子電圧と呼ぶが、電源線長によりノイズレベルが変化するケースがあることが知られている。今回、ノイズ源の性質により、どのような特性を示すか検証する。
 (応用技術課 電気・電子担当)

企業等からの受託研究

 中小企業等の技術課題の解決や新技術又は新製品の開発等につなげるため、中小企業等の依頼に応じて、研究、試験分析等を受託します。

 

委託研究

 先進的な技術や当センターにて対応困難であるが重要なテーマについて、大学・研究機関等に研究の委託を行います。