クリエイティブ京都M&T 2017年2月号(No.130)

2017_02

業務紹介
   「X線光電子分光分析装置」のご紹介(分析例編)
   X線光電子分光法(XPS:X-ray Photoelectron Spectroscopy)は固体表面にX線を照射し放出される光電子のエネルギースペクトルを分析する手法で、固体表面の深さ数nm程度の領域の元素組成や化学結合状態を分析することができます。また、帯電中和により絶縁物の分析が可能なので、対象試料は金属2017_02-12、半導体、有機物、セラミックスなどです。ここではポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム試料の分析例を紹介します。[全文を読む]

♦機器紹介
  粒子径分布測定装置 平成25年12月 導入

   この装置は、液体中に分散させた粉体にレーザ光を照射し、その散乱パターンから粉体の粒度分布を求めます。当センターの装置はバッチ式回分セルを使用しますので、分散媒として水だけでなく各種有機溶媒の使用が可能です。電池材料、セラミックス、樹脂、触媒、食品、化粧品、医薬品等の分野における微粒子の粒子径分布の測定にご利用いただけます。[全文を読む]
 
♦研究報告
   グラフェン伝導層を用いた絶縁物のオージェ電子分光分析前処理手法の開発
                          応用技術課  鴨井 督
 はじめに
 オージェ電子分光分析(Auger Electron Spectroscopy;AES)は材料の極表面(数ナノメートル)における微小部分の元素分析が可能であることから、最表面分析や薄膜材料の評価に対して、製品の開発から品質管理まで幅広く活用されています。しかしながら、その測定対象は伝導性を持つ材料に限られている現状があり、絶縁性の高い材料に対してはそのままでの測定はできず、前処理が必要になります。一般的には、測定対象表面に金属をコートする等の対策がなされていますが、AES分析の測定深さが数ナノメートルしかないことから、金属膜をそれ以下の膜厚で均一に成膜する必要があります。そのため、曲面等の複雑形状を有する材料に対しては、極薄の金属膜を試料表面に保持させることは困難です。[全文を読む]

♦技術センター事業から

   「金属疲労研究会」開催報告 
 京都府中小企業技術センター中丹技術支援室では、機械製品の破損事故の80%以上を占める金属疲労について、7月から12月までの8日間、京都工芸繊維大学准教授 森田辰郎氏を講師に金属疲労研究会を開催しましたので、その内容の一部をご紹介します。【全文を読む  
 
♦技術トレンド寄稿
    電力変換で省エネルギー・創エネルギーパワーエレクトロニクスを支える周辺技術

♦技術センターからお知らせ
    行事予定表