<産学公連携> 産業人材育成基礎講座[令和3年6月~11月]

 京都府中丹地域は長田野工業団地や綾部工業団地が立地し、さらに機械加工・溶接・プレス等、金属加工技術の集積地域であることから、ものづくり技術の習得や課題への適用は急務です。ものづくりに必要な技術を身につけるために、社内での技術の習得、継承等のOJT的な人材育成に加えて、社外の専門家から基礎的な知識を体系的に身につける機会として、産業人材育成基礎講座(工業化学基礎講座、金属マテリアル基礎講座)を開催します。

 

日 程 令和3年6月~11月(2講座 全25回)

場 所 北部産業創造センターまたはZOOMによるオンラインを選択可
    (北部産業創造センター所在地)綾部市青野町西馬場下33-1(JR綾部駅北側)

※新型コロナウィルス感染拡大の状況によっては各事業所でのオンラインセミナーのみの開催となります。

対象者 製造業従事者(希望者多数の場合は、京都府北部地域の立地企業を優先)

 

座 長 : 舞鶴工業高等専門学校名誉教授 川勝 邦夫 氏

内 容

① 工業化学基礎講座

日時

テーマ

講義内容

講師

1

6月22日(火)
15:30~17:00

<化学基礎1>

化学と産業

物質の構成と化学式

本講義では、化学・製薬プラント従事者を対象に、工業生産の視点から離れることなく、業務に必要な化学の素養を身につけることを目的とする。第1回は物質の基礎について学ぶ。

・化学と社会
・物質と原子、分子
・化学反応式

京都工芸繊維大学

工芸科学研究科

分子化学系

教授

堀内 淳一 氏

2

7月6日(火)

15:30~17:00

<化学基礎2>

液体と気体の性質

第2回は、液体及び気体の基本的性質を理解することを目的とする。

・水と水溶液、イオン
・空気
・気体の状態方程式

3

 7月15日(木)

15:30~17:00

<化学基礎3>

元素の周期性と

化学結合

第3回では物質を構成する元素の性質が原子量の順に規則的に変化することをその構造から理解し、併せて元素間の結合を学ぶ。

・元素の周期性
・化学結合

4

 7月29日(木)

15:30~17:00

<化学基礎4>

化学反応の基礎

第4回では化学反応を利用するために、その性質をよく理解することを目的とする。

・反応熱
・反応速度
・化学平衡

5

 8月3日(火)

15:30~17:00

<化学工学基礎1>

化学工学とプラント

物質収支

第5回からは化学と工業生産を結ぶ役割を担う化学工学の基礎的事項を講義する。今回は化学プラント設計における化学工学の役割と物質収支について講義する。

・化学プラントと化学工学
・物質の流れと物質収支
・物質収支計算

6

 8月12日(木)

15:30~17:00

<化学工学基礎2>

流体工学

化学プラントは、機器とそれをつなぐ配管からできている。第6回は、化学プラントの配管設計の基礎を講義する。

・円管内流れ
・ベルヌーイの式とエネルギー損失
・流体輸送の動力

7

 8月26日(木)

15:30~17:00

<化学工学基礎3>

伝熱

熱の定量的扱いが出来なければ、化学工業は成り立たない。第7回では、プラントの伝熱の基礎を学ぶ。

・伝熱の基礎
・熱交換器の設計

8

 9月14日(火)

15:30~17:00

<化学工学基礎4>

蒸留

化学プロセスは多くの単位操作からなりたっているが、化学プロセスの代表的単位操作である蒸留の原理とその設計法を学ぶ。

・蒸留の基礎
・蒸留塔の設計

9

9月27日(月)

15:30~17:00

<化学工学基礎5>

粉体工学

高分子の生産や医薬品製剤では粉体を扱うことも多い。第9回では化学分野における固体及び粉体取り扱いの基礎を学ぶ。

・固体と粉体
・粉体の分離

10

10月12日(火)

15:30~17:00

<化学工学基礎6>

反応工学

第10回では反応プロセス設計の基礎となる反応速度解析、反応操作および代表的反応装置について学ぶ。

・反応速度解析
・反応操作
・反応装置の設計

11

10月26日(火)

15:30~17:00

<化学工学基礎7>

プロセス制御

第11回では化学プラントを安定的に運転するためのプロセス制御の基礎を学ぶ。

・化学プラントの制御
・PID制御

12

11月9日(火)

15:30~17:00

<化学工学基礎8>

研究紹介

最後に取り組んでいる研究について紹介する。

・「未利用バイオマスを原料とした有用化学物質の微生物生産」
・Q&A

 

 

 

② 金属マテリアル基礎講座

日時

テーマ

講義内容

講師

1

6月15日(火)

15:30~17:00

<溶接技術>

溶接の基本

・新菱冷熱高浜工場(一般的な製作現場)の製作品、設備の紹介  
・溶接の分類、種類、溶接の利点と欠点
・各種溶接の特徴(被覆アーク溶接、ミグ・マグ溶接、ティグ溶接)
・溶接部に絡む問題事例

新菱冷熱工業(株)

燃料エネルギー事業部

高浜工場

主査

森下 貴夫 氏

2

6月29日(火)

15:30~17:00

<溶接技術>

溶接作業の実際

・溶接作業要領及び注意点
(被覆アーク溶接、ミグ・マグ溶接、ティグ溶接)
・溶接歪み、変形に対する対策
・割れ、腐食防止対策
・安全衛生管理

3

7月13日(火)

15:30~17:00

<溶接技術>

溶接施工管理

・溶接施工計画
・溶接施工工場品質マニュアルについて
・原子力設備使用前事業者検査(溶接)の実施要領について
・溶接施工法・溶接士技能資格取得

4

7月27日(火)

15:30~17:00

<レーザ加工技術1>

レーザ加工の基本

・ レーザの基礎(発振原理、種類、特性値)
・ レーザ加工の特長(他の工法と比較して)
・ レーザ加工の種類
・ レーザ加工システム
・ 保守および安全について

(株)片岡製作所

研究開発本部開発部

主席研究員

遠藤 修 氏

5

8月10日(火)

15:30~17:00

<レーザ加工技術2>

レーザ加工の実施例

・ 発振器仕様書の読み方(選定方法)
・ 切断・穴あけ加工
・ 溶接加工
・ その他の加工例紹介
・ 評価方法

6

8月24日(火)

15:30~17:00

<レーザ加工技術3>

レーザ加工の勘どころ

・パラメータの特徴と振り方
・発振器および外部光学機器類の仕様の決め方(手順、調整方法)
・加工パターンの工夫
・連続加工時に発生する問題
・自動化・高精度化・AI制御

7

9月7日(火)

15:30~17:00

<非破壊検査技術>

非破壊検査の種類とその原理

・主要な非破壊試験方法とその特徴
(放射線透過試験、超音波探傷試験、磁粉探傷試験、浸透探傷試験)
・その他の非破壊試験方法とその特徴
(渦電流探傷試験、ひずみ測定、赤外線サーモグラフィ、アコースティック・エミッション、漏れ試験)

ポニー工業(株)

特別顧問

横野 泰和 氏

8

9月21日(火)

15:30~17:00

<非破壊検査技術>

非破壊検査の適用事例

・金属材料の非破壊試験(鋼材、アルミニウム、ステンレス鋼、その他)

・溶接構造物の非破壊試験(圧力容器、熱交換器、配管、建築鉄骨、土木構造物など)

・非破壊試験関連の規格・基準(ISO、JIS、法令、団体規格など)

9

10月5日(火)

15:30~17:00

<非破壊検査技術>

構造物の品質管理と設備診断技術

・品質管理における非破壊検査の役割
・非破壊試験技術者の資格認証
・構造物の維持管理への適用(材料劣化評価、余寿命予測、モニタリングなど)

10

10月19日(火)

15:30~17:00

<腐食・防食技術>

腐食とは

・腐食の基礎
・腐食に関する水溶液中電気化学
・各種腐食形態 (全面腐食、孔食、すき間腐食、応力腐食割れ、腐食疲労、異種金属接触腐食など)

大阪大学大学院

工学研究科

マテリアル生産科学専攻

教授

藤本 慎司 氏

11

11月2日(火)

15:30~17:00

<腐食・防食技術>

各種金属材料の腐食概説

・ステンレス鋼(溶接に関することを含む)
・炭素鋼 (耐食性低合金鋼を含む)
・非鉄金属材料(主に銅、アルミニウム、そのほかにチタン、マグネシウム等)

12

11月16日(火)

15:30~17:00

<腐食・防食技術>

各種環境における腐食

・大気腐食、鉄筋コンクリート中の鉄の腐食、土壌腐食、海水腐食、微生物腐食、排ガス環境
・高温酸化、高温高圧水中環境

(株)京都マテリアルズ

代表取締役

山下 正人 氏

13

11月30日(火)

15:30~17:00

<腐食・防食技術>

社会インフラの老朽化の現状と対策

・腐食事例
・防食対策
・現場での腐食診断

 

参加費

無料

 

定 員 

①工業化学基礎講座20名
②金属マテリアル基礎講座20名

※オンラインは100回線まで可

 

受講に当たっての注意点

・録画、録音等の配信データの記録、保存は一切禁止です。
・会場には消毒液を設置し、会場の窓や扉の開放等による換気、他の受講者との間隔をあける等の対策をいたします。ご来所の際は、マスクの着用と丁寧な手洗い・手指消毒をお願いします。また、発熱等の症状がある方はご来場をお控えください。

 

申込方法

  • WEBからのお申し込みはこちら
  • E-mail、FAXでの申し込みは下記の参加申込書をダウンロードし、必要事項を記入の上お送りください。

※「参加希望コース番号及び受講場所」欄の記入方法

例1:工業化学基礎講座を会場で受講する場合 → ①工業、会場
例2:工業化学基礎講座をオンライン受講する場合 → ①工業、WEB
例3:金属マテリアル基礎講座を会場で受講する場合 → ②金属、会場
例4:金属マテリアル基礎講座をオンライン受講する場合 → ②金属、WEB

(参加希望コース番号 : ①工業化学基礎講座  ②金属マテリアル基礎講座)

 

案内資料・申込書   

 

申し込み・問い合わせ先
京都府中小企業技術センター 中丹技術支援室 担当:松山、三橋
TEL 0773-43-4340  FAX 0773-43-4341
E-mail chutan@kptc.jp