産業の基盤として、ものづくりに欠かせない「ねじ」をテーマとした学習会を開催します。部品と部品を締結する締結用ねじは、すべての製品に欠くことができない要素部品ですが、その理論、設計方法など知られていないことが多く、今回は締結理論から使用方法、設計方法に至るまで、ねじを深く理解する研修会です。
定員に達したため、申込を締め切りました。
1.日 程 令和7年4月18日(金)~令和7年7月11日(金)
各18:00~19:45(全12回)
2.場 所 北部産業創造センター 2F研修室
3.対象者 ねじの設計・生産に携わっている企業
4.講 師 四方 修 氏(京都府特別技術指導員、元日東精工㈱開発研究所所長)
5.内 容 詳細は下記をご参照ください
6.定 員 10名
7.参加要件 連続講座のため、原則各回受講すること。
また講義内容が材料力学や数学を用いるため知識を有すること
8.参加費 無 料
9.申込・問合せ先 申込書に所定の事項をご記入の上、中丹技術支援室までお申し込み下さい。
・ご案内・参加申込書(pdf)
京都府中小企業技術センター 中丹技術支援室 担当:前田
TEL 0773-43-4340 FAX 0773-43-4341 E-mail chutan@kptc.jp
各回内容
回 | 日 時 | テーマ | 概 要 |
1 |
4月18日(金) |
ガイダンス ねじの定義・規格 |
ねじの基本的な定義、種類、用途について解説します。メートルねじ、ユニファイねじなど、代表的なねじ規格の概要と特徴を学びます。 |
2 | 4月25日(金) | ねじの定義・規格 | JIS規格に代表される、ねじの寸法や精度に関する規格について解説します。 |
3 | 5月9日(金) | ねじの静的強さと限界はめあい長さ | ねじに加わる静的な力に対する強度評価の考え方を学びます。ねじの降伏、破断といった破壊モードと、それぞれの強度計算方法を解説します。ねじの限界はめあい長さと、強度に与える影響について学びます。 |
4 | 5月16日(金) | ねじの力学(1) | ねじの締結時に発生する軸力、トルク、摩擦力などの基本的な力学現象を解説します。 ねじのリード角、摩擦係数などが締結力に与える影響を学びます。 |
5 | 5月23日(金) | ねじの力学(2) | ねじに加わるせん断力、曲げモーメントなど、複合的な力に対する強度評価を学びます。ねじの疲労破壊と、疲労強度に影響を与える要因を解説します。 |
6 | 5月30日(金) | ばね定数とボルト内係数 | ねじ締結における、ばね定数の概念と重要性を解説します。ボルト内力係数と、締結体の剛性が締結力に与える影響を学びます。適切な締結力を得るための、ばね定数とボルト内力係数の設計方法を解説します。 |
7 | 6月6日(金) | ねじの締付け | トルク法、角度法、降伏点法など、代表的なねじ締結方法の原理と特徴を解説します。 締結工具の選定と、適切な締結条件の設定方法を学びます。 締結時のトラブル事例と、対策について解説します。 |
8 | 6月13日(金) | ねじのゆるみ | ねじの緩み機構と、緩み発生に影響を与える要因を解説します。代表的な緩み止め対策(ばね座金、ゆるみ止めナット、接着剤など)の種類と特徴を学びます。 使用環境や用途に応じた、適切な緩み止め対策の選定方法を解説します。 |
9 | 6月20日(金) | ねじの疲れ | ねじの疲労破壊機構と、疲労強度に影響を与える要因(応力集中、表面処理など)を解説します。疲労強度設計の考え方と、疲労限度線図の見方、活用方法を学びます。疲労破壊を防ぐための、設計・製造上の対策について解説します。 |
10 | 6月27日(金) | ねじの強度設計法(1) | ねじの強度設計における、安全率の考え方と設定方法を解説します。ねじの軸力、せん断力、曲げモーメントに対する強度計算方法を学びます。 |
11 | 7月4日(金) | ねじの強度設計法(2) | ねじ締結体の剛性設計と、締結力分布の最適化について解説します。ねじの疲労強度設計と、疲労寿命予測の方法を学びます。 |
12 | 7月11日(金) | 高力ボルトによる摩擦 | 高力ボルト摩擦接合の原理と、締結機構を解説します。高力ボルトの軸力管理と、締結方法について学びます。 |
※内容・回数は進捗状況により変更があります。参考:ねじ締結の理論と計算:山本晃 養賢堂1990