次世代の自動車用ホイール×京都の工芸[令和元年11月]

新工芸研究会の「現代のBtoBのお誂え」事業

 

 当技術センターが支援している新工芸研究会は、京都が培ってきた工芸の素材や技術、感性、そして文化を新素材や新技術と融合させて、国内外の生活空間や商業空間に生かしていけるような新たな工芸の「もの」や「こと」を生み出すことを目指して活動しています。最近の研究テーマは「現代のBtoBのお誂え」。かつて本阿弥光悦や尾形光琳らが公家や大名、豪商などをパトロン=顧客として、京都の職人たちの優れた技を生かしてそれまでにない新しい造形や表現を創出し提供してきた「琳派のモノづくりの仕組み」を現代に再構築しています。
 そこに「京都の伝統工芸とコラボして、自動車用ホイールの未知の魅力を探り提案したい」と、コンセプトホイール制作の注文をくださったのは自動車用ホイールを主力製品とする中央精機株式会社。当研究会がプロデューサーとなって会員企業とそのネットワーク工房の技術を横断的に取り入れて制作し、9月に開催された自動車メーカー向け技術展示会に出展して好評を博しました。
 京都の工芸とのコラボレーションを考えておられる企業さんはぜひ当研究会にご相談ください。

 

新工芸研究会 公式サイト

 

中央精機(株)の方々も毎月の例会やミーティングに参加され、一緒に検討を重ねた

 

「華」をテーマとしたホイールは金箔が透ける朱合漆の上に梨地の蒔絵を施した

 

「翔」がテーマのホイールは龍をモチーフに、京焼の玉を掴む五本の爪を鎚起で表現した

 

問い合わせ先
京都府中小企業技術センター 応用技術課 デザイン担当
TEL 075-315-8634  FAX 075-315-9497
E-mail design@kptc.jp