平成27年6月23日(火)、宇治おうばくプラザセミナー室4,5において産学交流会を開催し、64名の参加者がありました(1部講演会)。
京都大学エネルギー理工学研究所より「エネルギー問題の構造とサプライチェーン」、「溶融塩電解を用いた太陽電池用シリコンの製造」と題して、それぞれ、現在と将来のエネルギーと社会について、新しい太陽電池用シリコンの製造法についてご講演をいただきました。
また、産学連携の実例として、エネルギー理工学研究所のADMIRE計画によって、㈱京都マテリアル様が「さびで錆を制する」技術について、㈱建築舎ゆわんと村様が「瀬戸漆喰の強度」について元素分析や化合分析を行い高い性能が確認されたことを発表していただきました。
会員紹介では、ベナート㈱様より、太陽光発電と事業展開、地方創生について発表いただきました。
その後、ADMIRE計画「マルチスケール材料評価装置群」を見学し、懇親交流会場においては、参加者同士や京大関係者の方に対して、商品や技術に関して和やかな雰囲気の中で懇談をしていただくことができました。
第1部 講演会
≪1.研究シーズ発表≫
- 『エネルギー問題の構造とサプライチェーン』
京都大学エネルギー理工学研究所 教授 小西 哲之氏 身近なエネルギー価格から資源供給、地球環境問題まで、また、わが国の現在から人類の将来まで、多くの人が様々な視点で不安に思うエネルギー問題。ここでは、エネルギーシステムの分析を通して、エネルギー問題の本質は「必要な時に必要な所で使えるのか?」という「サプライチェーン」にあることなど、現在と将来のエネルギーと社会についてお話いただきました。
- 『溶融塩電解を用いた太陽電池用シリコンの製造」
京都大学エネルギー理工学研究所 教授 野平 俊之氏 現在の太陽電池生産の約90%を占める結晶系シリコン太陽電池には、高純度のシリコン(99.9999%以上)が必要です。現在は半導体用シリコンと同様の方法で製造されていますが、大幅な抵コスト化が難しく、新たな太陽電池用シリコン製造法が求められています。本講演では溶融塩電解を用いた新しい太陽電池用シリコン製造法を紹介していただきました。
≪2.産学連携の事例紹介≫
- 鉄鋼インフラの長寿命化に資するさびの科学と反応性塗料の創製』
㈱京都マテリアルズ 代表取締役社長 山下 正人氏
- 『高強度漆喰の魅力と将来展望』
㈱建築舎ゆわんと村技術顧問(元近畿大学教授)) 森村 毅氏
≪3.会員企業紹介≫
- 『城陽の昔と今と未来~ただいま太陽光発電中~』
ベナート㈱ 代表取締役社長 福田 利一氏
≪4.施設見学≫
- ADMIRE計画「マルチスケール材料評価装置群」
- 2班に分かれて、北1号棟と2号棟を見学していただきました。
少し時間がなく、駆け足となり申し訳ありませんでした。
第2部 交流懇親会
- 会 場 : レストランきはだ
☆ 受講者の声 ☆
- エネルギー、EV、燃料電池、太陽光発電、蓄エネ、二酸化炭素削減等々に関係しているので、具体的で、大変参考になった。
- エネルギーについてわかりやすく解説してもらえてよかった。
- 産学連携2社は新しい技術紹介では非常によかった。
- 様々な業種の紹介が聞けた。
- 知らない分野に興味がわいた。
- 新たな知識が習得できた。
- 普段は聞けない話が聞けた。
- 参加されているメンバーの多さに感銘を受けた。素晴らしい取り組みだと思う。
- 興味のある講演に参加できた。
- 漆喰について興味をもった。
- 将来的な話で面白かった。
- 太陽光発電はすごいと思った。
- 太陽発電に興味があったので、今後の電力のあり方がわかり非常によかった。
- エネルギー問題の将来方向を理解する上で参考になった。
- 産学連携事例が面白かった。
- 違う分野の話だったので、解らない部分も多かった。
【事務局コメント】
今回で16回目を迎えた京都大学宇治キャンパス産学交流会ですが、1部には遠く兵庫県豊岡の会員様に参加いただき、2部の懇親会にも39名の参加があり喜んでおります。今年度もお互いの顔が見える交流会にしたいと思っております。ぜひ次回の交流会へもご参加ください。 なお、次回の交流会は生存圏研究所の研究紹介で、9月下旬から10月初旬にかけて開催できるよう準備をしています。内容が固まればホームページ等でお知らせしますので、お楽しみに。 |
問合せ先は、
京都府中小企業技術センター けいはんな分室
TEL 0774 -95-5050 FAX 0774-66-7546
E-mail keihanna@mtc.pref.kyoto.lg.jp