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東和酒造有限会社 |
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試作品製造時における しぼり工程改善支援について |
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どのような経緯でセンターを利用しましたか?
当蔵は京都・福知山で百余年の歴史を持つ酒蔵です。伝統と革新を融合し、若年層にも親しまれる酒造りに注力し、地域に根差した味わいを届けています。
従来より新商品の試作時のしぼりにおいて、木槽を利用する際、
・手元で微妙な加重調整ができない
・木槽が大きく作業効率が悪い
・採取に時間がかかり、酸化で品質劣化が発生
・槽内へ出入りが多く、身体への負担が大きい
といった課題があり、解決策となる小型しぼり機の開発をセンターに相談しました。
センターでの支援内容はどのようなものですか?
中丹技術支援室とのヒアリングを経て、以下の点を重視した小型しぼり機の開発に取組みました。
・目指す酒質に応じて手元で加重調整が可能
・試作量に合わせた槽サイズの最適化
・気密性を保つ「かぶせ蓋」の新開発
・作業者の体格に応じた高さ調整
こうした機能を実現するため、コスト削減のため既成ステンレスタンクを活用し、底面にはパンチングメタル構造を採用。均一な圧力をかける蓋を開発し、重石で加圧しながら手元で調整可能にしました。採取した酒は槽下部のパイプより直接瓶詰でき、さらに高さ調整や分解収納も容易な構造にこだわりました。
課題や取組みなど今後の予定は?
市場では純米吟醸などの特定名称酒が人気を集めています。そこで小型しぼり機の機動性を活かし、米や酵母の配合を変えた試作品を積極的に開発し、消費者の嗜好を探りながら、ラベルデザインにも工夫を凝らし、若年層に支持される商品を継続的に発表していきたいと考えています。
特に、「六歓」は女性のお客様にも高評価を頂いており、シリーズ化も検討中です。今後の課題は、商品認知度を高め、ブランドとして浸透を図ることだと認識しています。そのために、試飲イベントやSNS活用によるイメージ向上にも取り組んでまいります。さらに、地元産の米のみを使用し、お客様ニーズに合わせたオリジナル酒の醸造にも力を入れていく予定です。
開発した小型しぼり機。試作品量に合わせたサイズで、効率の良いしぼり作業を実現
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東和酒造有限会社 事業内容 日本酒製造 ウェブサイト http://towa-shuzou.jp |
※ 「試作品製造時における、しぼり工程の改善支援について (東和酒造有限会社)」pdf資料は、こちら




