クリエイティブ京都M&T 2022年夏号(No.172)

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♦研究報告

顔認証システムにおける多要素認証の可能性の検討について

 新型コロナウイルス感染症の影響により、接触の機会をできうる限り減らしたニューノーマル社会に対応したインフラや機器の需要が高まっています。そこでは最新の画像処理を援用した技術が有望視されています。中でも特に近年、注目を集めている技術が「顔認証」です。本研究では「顔認証」を補完するデータ入力法としての「目線」に注目し、さらに「画像データから得られる被写体の意図を読み取る手法」として「目線」以外の方法について検討を進めましたので紹介します。

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多孔質材料のにおい等の揮発成分の保持能力について

 シリカゲルや活性炭などの多孔質材料は、一般的には食品の乾燥や空間の脱臭を目的として使用されています。本研究では多孔質材料が吸着した揮発成分の放出挙動を調査しました。

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純マグネシウムのレーザ溶接条件の検討

 本研究では純マグネシウムの板材をYAGレーザ溶接することで、純マグネシウム同士が接合し得るかについて検討しました。マイクロフォーカスX線CT及び電子顕微鏡を用いてレーザ溶接部の観察を行った結果、試料内部にはボイドが含まれ、十分に接合できておらず、レーザ到達部ではピンホールが発生している状態でした。観察した結果から、レーザ溶接時には純マグネシウムに残留している熱量がピンホールサイズに影響を及ぼしていると考えられます。

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♦技術トレンド

リモート工場見学会をWeb動画撮影するコツ
「経験の浅い」担当者でも、なるべく失敗しない撮影のためのノウハウとは

 スマートフォンやカメラを持って「工場内などを歩き回りながら設備などの紹介や実施・体験」を動画配信するイベント(リモート見学会、オンラインツアー)が増えています。今回は「注意すべきポイントや撮影方法」などについて、初心者でも撮影の前に知っているだけで助かるノウハウを、プロのカメラ技術の中からピックアップしてご紹介します。

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高い熱伝導と絶縁性を併せ持つフィラー材料「繊維状窒化アルミニウム単結晶」

 近年、移動通信システムの高速・大容量化が急速に進み、運用が拡大する第5世代移動通信システム(5G)では、電子機器部品の高集積化や高速処理によって放熱性への要求が高まっています。名古屋大学発のスタートアップ企業株式会社U-MAPが開発した高い熱伝導率と絶縁性を併せ持つ「繊維状窒化アルミニウム単結晶(Thermalnite)」についてご紹介します。

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♦技術センターから

IoTセミナー(プログラミング基礎と課題解決実習)
~Raspberry PiとNode-REDで機器類を自在に操ろう!~

 中丹技術支援室では、デジタルトランスフォーメーション(DX)を進める上で欠かせない、電子部品をコントロールするために必要な基礎知識とプログラミングを、参加者自らがPCと試作ボードを使って学ぶ、実習中心のセミナーを開催しています。令和4年度は、IoT技術の活用とセキュリティについて学ぶ「オープンセミナー」も併せて開催します。

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ものづくり分析評価技術研究会 開催報告 ̶ラマン分光法の基礎から応用まで̶

 ものづくりの現場では、紫外光や赤外光などの波長領域の異なる様々な光が『製品開発』や『品質管理』などの分析に活用されていますが、どのような場合にどの波長領域の分析装置を選択するかは技術者の悩みとなっています。令和元年度に発足した本研究会は、府内中小企業の技術者の皆様に現場で活きる系統的な分光分析技術を学んでいただく場として、分光分野のトップランナーによる講演と分析装置の操作実習を交えた形式で例会を実施しています。3年目となる昨年度には、製品開発や品質管理の場面で不可欠の分析手段となりつつある『 ラマン分光法 』をテーマとして、オンライン方式により開催しました。本稿では、昨年度の活動内容をご紹介します。

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♦技術センタートピックス

中小企業技術センターの技術支援業務と研究成果を動画で配信します!(令和4年8月1日~31日)