【結果報告】第37回京都大学宇治キャンパス産学交流会<防災研究所・化学研究所 合同開催>

 

 令和21216日(水)に、第37回産学交流会 <防災研究所・化学研究所合同開催>をオンラインにて開催しました。
 インターネットを経由したオンライン参加者と、オンライン画面上映会用のサテライト会場に集まった視聴者を合わせて59名の参加があり、また各講演者と参加者との間で活発な質疑応答が交わされるなど盛況な会となりました。

 

 

1.研究シーズ発表

 

センサーデータを用いた建築火災時の即時煙流動推定手法に関する基礎的検討」

京都大学防災研究所 准教授 西野 智研 氏

 

 建築火災時に在館者が避難を開始するまでの時間をより短くすることを目的として、ICTやセンサーを活用することにより、火災の全体像を即時に推定し、施設管理者や在館者に情報を配信する手法について講演いただきました。
 また具体的な取り組みとして、建築物の天井に設置した温度センサーの観測気体温度データから、煙がどこまで拡がりどのくらいの高さまで降下しているのかを火災発生時に即時推定する基礎的な検討状況について紹介いただきました。

【西野先生の講演】

 

 

「量子ビームを用いた高分子材料の構造解析」

京都大学化学研究所 教授 竹中 幹人 氏

 

 Spring-8やJ-PARKなど、公営運営されている大型量子ビーム施設の産業利用により、日常使われている高分子材料の構造が超高感度で解析され、高分子材料の高性能化を図る上で重要な知見が多く得られていることについて講演いただきました。
 具体的事例として、タイヤの原料となるゴムの混練工程について、混練機の種類によりゴムの柔軟性等物性に違いがでることについて、量子ビームとしてX線を使用した場合の高感度構造解析の結果、成果について紹介いただきました。

 

【竹中先生の講演】

 

 

2.企業紹介

 

「オゾン発生器のコロナ禍でのニーズと活用~オゾン発生器の試作・開発の現状について~」

コスモ機器株式会社 取締役工場長 駒阪 智也 氏

 

 電機制御機器・装置製作を核に理化学系の極低温機器の委託製造や窒素・酸素等小型ガス発生装置の製造・販売を手がけるコスモ機器株式会社様から、企業紹介や新規事業の取組について講演いただきました。
 特に新型コロナウイルスの流行により、問い合わせや要望が増えている「オゾン発生器」について、引き合いの事例や試作・開発の状況について紹介いただきました。

 

【駒阪氏の講演】

 

 

サテライト会場

 

 

 本交流会では、オンラインの環境整備が難しい方のために、けいはんなオープンイノベーションセンター(KICK)内にサテライト会場を設置し、14名の方に参加いただきました。
 企業講演のコスモ機器様にはサテライト会場から講演いただき、交流会終了後、参加者の方との情報交換も行ないました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【サテライト会場の様子】

 

 

申し込み・問い合わせ先
京都府中小企業技術センター けいはんな分室 
TEL 0774-95-5050  FAX 0774-66-7546
E-mail keihanna@kptc.jp