【結果報告】第36回京都大学宇治キャンパス産学交流会<エネルギー理工学研究所・生存圏研究所 合同開催>

 

 令和291日(火)に、第36回交流会 <エネルギー理工学研究所・生存圏研究所合同開催>をオンラインにて開催しました。インターネットを通じた視聴者とサテライト会場に集まった視聴者と合わせて88名の参加があり、オンライン経由での質疑応答があるなど盛況な会となりました。

 

 

1.研究シーズ発表

 

微生物が生み出す小さなエネルギーの社会利用~五月雨を集めてはやし最上川

京都大学エネルギー理工学研究所 特定教授 原 富次郎 氏

 

 自然界からエネルギーを取り出し、そして地球上のいかなる生物より長く、多く、場所を選ばず生活してきた微生物、特に細菌について、その構造や働きについて説明いただきました。
 また、その微生物研究の産業利用について、ベトナム国家大学との共同研究の概要、高品質生鮮エビの養殖への応用や鮮度管理テクノロジーを生かしたビジネスモデル、バリューチェーンについても具体的な事例を紹介いただきました。

 

【原先生の講演】

 

「宇宙の嵐とオーロラ:宇宙災害の低減に向けて」

京都大学生存圏研究所 准教授 海老原 祐輔 氏

 

 磁気嵐やサブストームと呼ばれる宇宙の嵐がおこるとオーロラは明るく活発になることや、同時に送電線を流れる誘導電流によって停電のリスクが高まることなど、その原因となる太陽の脅威について説明いただきました。
 また、磁気嵐やオーロラの発生メカニズム、その結果送電線に流れる電流について解説いただくとともに、スーパーコンピューターを使ったシミュレーションによって宇宙生存圏の理解が大きく進んだことなど、最新の研究成果を紹介いただきました。

 

【海老原先生の講演】

 

2.企業紹介

 

「『宇宙エンタメ』への挑戦~産学連携で進める人工オーロラ研究について~」

株式会社ALE テクノロジーチーム 科学計算担当 平賀 涼子 氏

 

 新しい領域のビジネスとして、株式会社ALEが挑戦する宇宙空間を使った宇宙エンターテイメント事業、「人工流れ星」への取組を説明いただきました。
 また、人工流れ星に次ぐ、宇宙の美しさを伝える新たな可能性のひとつとして、京都大学生存圏研究所と連携して研究開発を推進する「人工オーロラ」の共同研究の取組内容についてご紹介いただきました。

 

【平賀氏の講演】

 

 

サテライト会場

 

 本交流会では、オンラインの環境整備が難しい方のために、けいはんなオープンイノベーションセンター(KICK)内にサテライト会場を設置し、27名の方に参加いただきました。

 

【サテライト会場の様子】

 

【令和2年度の予定】

 今年度は今回の交流会に引き続き、防災研究所、化学研究所との交流会を予定しています。開催が決まりましたら、当センターホームページ、メールマガジン等でお知らせしますので、引き続きご参加いただきますようお願いいたします。

 

申し込み・問い合わせ先
京都府中小企業技術センター けいはんな分室 
TEL 0774-95-5052  FAX 0774-66-7546
E-mail keihanna@kptc.jp