【結果報告】第35回京都大学宇治キャンパス産学交流会「化学研究所」

 

 令和2年2月21日(金)に、京都大学宇治キャンパス内において第35回交流会「化学研究所」を開催し、35名の方々に参加いただきました。

 

 

1.研究シーズ発表

 

京大微細構造解析プラットフォームの紹介

京都大学化学研究所 教授 倉田 博基 氏

 

 文部科学省の委託事業である、京大化学研究所が所有する先端的な透過電子顕微鏡の共用を推進する京大微細構造解析プラットフォームについて、共用装置(電子顕微鏡3台、試料作製装置4台)の概要やプラットフォーム利用手順等を説明いただきました。
 そしてそれぞれ特徴のある3台の電子顕微鏡の特徴と試料の観察・解析等、研究支援の事例について紹介いただきました。

 

【倉田先生の講演】

 

 

「高効率有機EL発光材料の開発と動的核偏極NMRを用いた有機半導体材料の構造解析」

京都大学防災研究所 助教 鈴木 克明 氏

 

 高効率熱活性蛍光材料の開発として、有機ELデバイスの原理や材料、光取り出し効率等について解説いただき、また有機ELの高効率化に向けた分子設計とそのデバイス特性について説明いただきました。
 併せて、材料の構造を原子レベルで解析できるNMRの高感度化法(動的核偏極法)とその材料解析事例について紹介いただきました。

 

【鈴木先生の講演】

 

 

2.企業紹介

 

「美髪を創造するヘアケア技術について」

コタ株式会社 研究部 主任 安 鋼 氏

 

 コタ株式会社が提供する美容室専売の頭髪用化粧品について、同社の主要製品やビジネスモデル、店販戦略を紹介いただくとともに、製品開発の事例として、毛髪のダメージをケアするシャンプーの開発について、毛髪の構造やシャンプーの基本構成や毛髪の補修効果等を説明いただきました。また、新規技術として育毛剤の開発やその効果、安全性の確認等の取組についても紹介いただきました。

 

【安主任の講演】

 

 

3.施設見学

 

 倉田先生、鈴木先生にご協力いただき、モノクロメータ搭載低加速分解能分析電子顕微鏡と動的核偏極NMR(DNP-NMR)の施設見学をさせていただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【施設見学の様子】

 

 

【令和2年度の予定】

 令和2年度も引き続きエネルギー理工学研究所、生存圏研究所、防災研究所、化学研究所の4研究所との交流会を予定しています。
 詳細が決まりましたら、当センターホームページ、メールマガジン等でお知らせしますので、引き続きご参加いただきますようお願いいたします。

 

問い合わせ先
京都府中小企業技術センター けいはんな分室
 TEL 0774-95-5050 FAX 0774-66-7546
E-mail keihanna@kptc.jp