第30回交流会「防災研究所」を開催しましたので、その結果をお知らせします。
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日 時 : 平成30年12月3日(月) 14:00~19:00
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場 所 : 京都大学宇治キャンパス 宇治地区研究所本館
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参加者 : 47名
第1部 講演会
≪1.研究シーズ発表≫
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『大阪北部の地震と関係する諸問題』
京都大学防災研究所 飯尾 能久 教授

飯尾先生の講演
内陸地震の発生は、沈み込む海側のプレートが内陸のプレートを歪ませるため発生するのではなく、内陸の断層の直下にやわらかいところがあり、その部分が変形して直上の断層を歪ませた結果であるという発生のメカニズムや大阪北部地震が2つの断層によるものであるなどその特徴、地震データの質と量を飛躍的に上げることが出来る次世代型地震観測システム「満点計画」による研究プロジェクトについてお話しいただきました。
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『大阪府北部の地震の地震動と被害』
京都大学防災研究所 松島 信一 教授

松島先生の講演
地震の揺れによる構造物の被害の程度は、震源、表層地盤、構造物等の相互の関係で決まるもので震度とは一致しないことや、地震の揺れの程度を表す指標として最大加速度や最大速度があるなどの説明いただいたのち、大阪北部地震が最大加速度・速度からそれほど大きなものではなかったことや被害が震央より南西方向に集まっていたなど規模や揺れの分布特性、人的・建物・ライフライン被害の特徴についてお話いただきました。
≪2.産学連携の事例紹介≫
- 『命を守る耐震補強「壁柱」の取組み』
一般社団法人大阪府木材連合会 橋本 真一 事務局長

産学連携の事業紹介 橋本 氏
森林保全のためのスギ材の有効活用と木造住宅の耐震補強を同時に達成できる、京都大学防災研究所との共同研究を経て開発された「壁柱」について御発表いただきました。
≪3.京都府の施策紹介≫
- 『BCP策定のすすめ』
京都府府民生活部防災消防企画課 船越 理志 地域防災担当課長

京都府の施策紹介 船越 氏
業務継続計画(BCP)策定の必要性と、大規模広域災害時に京都全体にBCPの考え方を適用する「京都BCP」の検討状況について発表いただきました。
≪4.ワークショップ≫
防災研究所広報出版企画室のご協力により、防災ゲーム(クロスロード)を体験させていただきました。
【参加者の声】(アンケート結果から)
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我が家は高槻市で、データが数値化されていて理解できた。
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地震の予知について結局わからないと言うことだが生活に直結する部分でもあり、もっともっと研究が進むことを期待しています。
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防災について実際にどういう事例があるかについて話を聞きたい。
【次回交流会の予定】
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問合せ先は、
京都府中小企業技術センター けいはんな分室
TEL 0774-95-5050 FAX 0774-66-7546
E-mail keihanna@kptc.jp