第28回交流会「エネルギー理工学研究所」を開催しましたので、その結果をお知らせします。
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日 時 : 平成30年6月20日(水) 14:00~19:00
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場 所 : 京都大学宇治キャンパス エネルギー理工学研究所北4号棟4階大会議室
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参加者 : 50名
第1部 講演会
≪1.研究シーズ発表≫
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『1600℃級耐水蒸気セラミックス複合材料の開発』
京都大学エネルギー理工学研究所 檜木 達也 准教授 氏

檜木達也 准教授
セラミックス複合材料は、特に航空宇宙分野での需要が最も期待されており、国としても自動車に続く我が国の基幹製造産業として発展させることを目指しています。この分野においては、1600℃級の高温にも耐えることができる材料の開発が必要とされ、耐熱性・耐酸化性・耐水蒸気性に優れたセラミックス複合材料の開発への取組の現状をお話しいただきました。
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『くらしに役立つ核融合応用技術』
京都大学エネルギー理工学研究所 増田 開 准教授 氏

増田 開 准教授
核によるテロ対策として、世界初のポータブル核物質検知装置開発の現状についてお話しいただきました。中性子を核物質に照射すると核分裂により中性子が生じる原理により核物質を検知するという京都大学の特許技術を用いたもので、核融合による中性子発生装置と発生した中性子検出装置により構成されています。この装置は、核テロ対策のほか、癌治療や創薬開発への利用も研究されています。
≪2.産学連携の事例紹介≫
- 『産学官連携による新開発材料の評価技術確立について』
株式会社神戸工業試験場 取締役 鶴井 宣仁 氏

鶴井宣仁 氏
株式会社神戸工業試験場様の会社の沿革から事業に取り組む基本姿勢、京都大学との連携の取組等について御発表いただきました。
≪3.会員企業紹介≫
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『創立60周年の歩み』
朝日レントゲン工業株式会社 技術部技術一課 課長 中澤 修 氏

中澤修 氏
朝日レントゲン工業株式会社様の常に進化し続ける歯科用レントゲンの開発の歴史について御発表いただきました。
≪3.施設見学≫
複合ビーム・材料実験装置(DuET)と放電型核融合中性子源を見学し、その仕組みなどを説明していただきました。

複合ビーム・材料実験装置 (エネルギー理工学研究所北2号棟)

放電型核融合中性子源(南3号棟)
≪4.懇親交流会≫
岸本エネルギー理工学研究所長にも御参加いただき、大学、企業、行政関係者など、産学公による熱心な情報交換、意見交換が行われました。
☆ 参加者の主な意見等 ☆
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最先端の技術開発動向について分かりやすく説明してもらえた。
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少々難しかったがとても興味を持った。特にSiCと試験検査の話は勉強になった。
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PowerPointの資料と併せて説明いただき、大変分かりやすかった。
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エネルギー理工学研究所の発表は分かりやすく関心を持った。企業紹介も実例として参考になった。
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業務で関係する内容があり、興味深い内容であった。
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神戸工業試験場に興味を持った。
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資料が充実している。
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様々な事例が聞けた。
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新しい複合材料、歯のレントゲンの開発の進化はすごい。
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最新の研究内容だけでなく、関連企業のこともわかった。
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興味のある情報が得られた。産学連携による報告も有意義だった。
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産学連携活動の紹介を期待していた。
【事務局コメント】 月曜日の大阪北部の地震の影響による交通の混乱に加え、近隣府県では大雨警報も出される中、欠席される方が多いのではないかと心配しましたが、50名の方々の参加をいただき感謝申し上げます。 |
問合せ先は、
京都府中小企業技術センター けいはんな分室
TEL 0774-95-5050 FAX 0774-66-7546
E-mail keihanna@kptc.jp