DLC製膜技術研究会 26年度事業実績

 日  時 内   容
オープンセミナー
2014年
12月17日(水)
14:00~17:00

講演1「DLC膜を用いた無潤滑転動の実用化」 
     兵庫県立大学大学院工学研究科 准教授 阿保 政義氏

 DLCをイオン化蒸着法、アークイオンプレーティング法、
スパッタリング法まどで作製した場合、残留内部応力が
10GPa以上になり、1μm以上の厚膜になると剥離やクラックが
生じるため、単層厚膜の作製は困難です。一方、プラズマ
イオン注入とプラズマCVDを組み合わせたプラズマイオン
注入成膜(Plasma-based ion implantation and deposition,PBIID)
法では、炭化水素系ガスを用いたプラズマCVDによってDLC膜を
堆積させながら同時に5~20kevの高エネルギー炭素イオンを連続
的に注入することで、DLC膜内の応力を緩和し、1μm以上の単層
厚膜が作製できます。本講演では、スラスト型転がり疲労寿命試
験機を用いてPBIID法でDLCを成膜されたステンレス鋼球の転がり
寿命と摩擦特性を無潤滑下で調査し、DLC成膜鋼球による無潤滑
ボールねじ実用化の可能性を検討した結果を紹介します。

講演2「高密度プラズマで高速成膜が可能
     ~PIGプラズマCVD法によるDLCコーティング」
     神港精機株式会社 寺山 暢之氏

 低エネルギーで大電流イオンが用意に得られるPIG(Penning
Ionization Gauge)タイプのプラズマガンを独自開発し、これを
CVD装置として商品化してきた。
 本講演では、本方式の特徴と最近の適用事例を紹介します。
講師による技術相談・当センター成膜装置見学(希望者)

2015年3月成果報告会