低反射黒色セラミックス皮膜PEO-blackの開発(株式会社中金)

株式会社中金

低反射黒色セラミックス皮膜

PEO-blackの開発

 
 

 どのような経緯でセンターを利用しましたか?

 

当社は航空、宇宙、防衛向けのMIL規格(米軍規格)に準じた処理を中心に、アルマイト加工を行っています。アルミニウムは、軽くて熱伝導性のよい金属ですが、柔かく腐食しやすいので、表面にアルマイト処理を行います。目的は耐食性の向上、絶縁性や耐摩耗性の付与、着色アルマイトに関しては外観性の向上などです。

開発した各種皮膜の性能や特性について、センターの測定装置を使用して評価を行いました。

 

 研究開発の内容はどのようなものですか?

 

当社では摺動部品等への活用を想定して、高硬度を有するPEOーblack(つや消し黒色セラミックス皮膜)、PEO-whiteを開発しました。その後、PEO-blackは特徴的なマット調の黒色外観から、低反射による迷光防止性能に着目されることになり、国立天文台からも問合せをいただきました。近赤外域(900~2000nm)の反射率を評価するため、センターの機器を使用しました。近赤外域の反射率は、0.3~1.5%を示し、低反射皮膜であることが実証されました。

その後、国立天文台により「熱サイクル試験とその前後の反射率評価」及び「アウトガス評価」がなされ、宇宙で使用される天体望遠鏡の光学部品に適応する性能を有していることが認められました。     

 

 課題や取組みなど今後の予定は?

 

本技術を活用した黒色皮膜は、優れた低反射率特性を有しており、3Dプリンター分野、光学顕微鏡、画像検査機器をはじめとした光学測定機器分野など、幅広い用途への展開が期待されています。本製品を通じて、光の制御や不要な反射の低減による測定精度の向上および品質安定化に貢献するとともに、高機能な表面処理技術としての価値提供を目指していきます。

今後も、皮膜の高度化および品質の安定化に取り組みながら、各分野のニーズに応じた技術開発を進め、本技術をより多くの分野へ展開していきたいと考えています。

<PEO-black(つや消し黒色セラミックス皮膜)>

マットブラックの意匠性外観をもち、紫外~近赤外光まで低い反射率を示し、高い迷光防止性能を有します。 硬質アルマイトを凌ぐ硬さ(Hv600)を有し、鋼材(SUJ2)の摺動摩耗においても皮膜は損傷しません。

 

株式会社中金

所  在  地  久世郡久御山町

事業内容  アルミニウム及びアルミニウム合金の表面処理

                                                             

 ウェブサイト  https://kk-chukin.co.jp

 

※ 「低反射黒色セラミックス皮膜   PEO-black(株式会社中金)」pdf資料は、こちら