西村陶業株式会社 |
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セラミックヒートシンクの開発 |
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どのような経緯でセンターを利用しましたか?
当社は大正7年(1918)創業で、電磁器(碍石)の製造を長年行っていました。現在は長年培ったセラミックス製造ノウハウにより、医療装置用・分析装置用セラミックスの製造を行っています。
家電メーカーからの依頼で電気オーブンの赤外線ヒーター用セラミックス管を開発していた際に、従来から用いられている石英ガラス管に比べて弊社セラミックス管の方が発熱体の温度が低いにもかかわらず加熱物が美しく焼けることで、セラミックス管を通じてスムーズに熱移動したことが分かりました。この結果から、電子機器等の放熱部材に応用できるのでないかと考え、技術センターに技術相談から依頼試験をお願いしました。
研究開発の内容はどのようなものですか?
積発熱体を設定温度になるように電流を印加し、発熱体及び放熱板表面温度を測定し、放熱板の使用による放射放熱効果を確認してもらいました。また、組成分析やセラミック結晶粒の観察等についても試験してもらいました。また、波長分散型蛍光X線分析装置、分析型走査電子顕微鏡(観察+元素分析)等の機器の貸付を受けて品質の確認を行いました。
課題や取組みなど今後の予定は?
電子機器の小型化や高密度実装が進む中で、電子部品や基盤の放熱対策の重要度は増しています。パワー半導体モジュールの筐体用ヒートシンク、屋外監視カメラのヒートシンクなど、フィン型ヒートシンクなどが使いにくい狭い空間や高所などで活用できます。また振動や騒音もなくなり、ノイズ対策も不要になるため小型電子機器やノートパソコン、車載用電子機器の電源部やCPU部用のヒートシンクとして応用展開を進めています。
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放熱性に優れた高放射率のセラミックは、LED照明用のヒートシンクとして採用され、東京スカイツリーのLEDランプの熱放射板として利用されています。 |
![]() 西村陶業株式会社 所 在 地 京都市山科区 事業内容 セラミックスの製造販売 |
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